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麻疹(はしか)感染、5歳未満の子どもと大人は気をつけて

2016年8月での麻しんの患者報告が急増(8月24日直近の1週間で13人:国立感染症研究所感染症疫学センター8月24日集計)しているようです。

麻疹(はしか)は、ワクチン2回接種が普及して、
2009年以降、子どもの間では流行が減っているのですが。

接種していなかったり、

1回しか接種しなかった大人のあいだで、麻疹(はしか)感染は増えているようです。
 
 

麻疹(はしか)の証拠 コプリック斑
麻疹(はしか)の証拠 コプリック斑 byみやけ内科・循環器科

麻疹(はしか)って

主に予防接種を受けていない
1歳前後の赤ちゃんから9歳くらいまでの子どもがかかる感染症です。

でも、麻疹(はしか)にかかったことがないうえ、
ワクチン接種受けていなかったり、1度だけの接種で免疫が不完全なら大人もかかります。

しかも、大人の場合、5歳未満のお子さん同様重症化する確率が高い感染症です。

ただ、2009年以降、

日本での麻疹(はしか)は、「めったに発生しない感染症」といわれるくらいにまで激減していました。

 
 

麻疹(はしか)の症状

麻疹(はしか)の免疫をもっていないまま、麻疹ウイルスに感染すると、

8~18日間の潜伏期ののち、
風邪に似た症状(カタル症状)がでます。

咳、くしゃみ、鼻水、目の充血などをともなう38度くらいの発熱があり、
その後、
口の中の粘膜に白く小さな斑点(「コプリック斑」といいます)ができます。

いったん熱は下がりますが、すぐに39度くらいの高熱になり、それとともに、赤い小さな発疹が体中に広がっていきます。

熱は、3~4日程度で軽快し、食欲も出て、回復へと向かっていきます。

赤い発疹は発熱から8日ほどで色褪せます。
 
 

麻疹(はしか):症状が似ているので風邪とまちがわれることも|カタル期

症状が出ている間(カタル期といいます)は、かんたんに他人に感染するのですが、

困ったことに、このカタル期では、症状が似ている「風邪」と診断されてしまうことがあるのです。

風邪に似た症状のカタル期は4日ほど続きます。

カタル期に麻疹(はしか)だと診断されず、風邪の対策しかとっていなければ、
抗体のない人に感染させてしまうことになります。

カタル期の後半になってようやく、口腔粘膜に直径1mm程度の少しふくらんだ白い白斑と呼ばれる、麻疹(はしか)の特徴であるものがあらわれます。

この時点になってからようやく「麻疹(はしか)だ」と気づいても、

感染の拡大をふせぐためには遅いのです。

カタル症状・カタル期とは

カタル症状(かたるしょうじょう)とは、咳や鼻水(鼻づまり)、咽頭(喉)の痛みといった諸症状のことです。

風邪(普通感冒)をひいた際の症状に近く、こうした症状がでている期間のことをカタル期と呼びます。

カタル症状は風邪の症状とされていることから、

カタル症状が出ている=風邪

と診断されることが多いのですが、

麻疹(はしか)などの他の疾病などでもこうしたカタル症状が出ることもあるので注意が必要です。

 
 

麻疹(はしか)合併症| 20歳前後の大人と5歳未満の小児

はしか(麻疹)は、近年、大人の感染者数が増加しているといわれています。

麻疹(はしか)の免疫をもたない大人も、子どもと同じような経過で症状が出ます。

20歳前後の免疫をもたない大人と5歳未満の小児が、麻疹(はしか)に感染し発症したばあいは、

体力消耗による抵抗力の低下で、
「中耳炎」
「肺炎」
「脳炎」

などの合併症を引き起こしやすく、それらが重症化すると、死に至ることもあります。
 
 

はしか(麻疹)の有効な予防法

麻疹ウイルスは、きわめて感染力が強いウイルスです。

接触、飛沫、空気(飛沫核)など、いずれの感染経路でも感染します。

なので、マスクの着用・うがい・手洗いなどでは、防ぎきれません。

唯一の予防方法はワクチン接種です。
ワクチン接種で、ウイルスに対する免疫をあらかじめ獲得しておくことが麻疹(はしか)にかからない最善の方法です。

ただし、ワクチンは、1回だけでは、免疫が獲得できていなかったり、効果が薄れていたりする可能性があります。

(免疫は、一度麻疹・はしかにかかって治った人にもできています。
なので、麻疹体験者はワクチンの必要はありません)

成人で、
・これまで、麻疹(はしか)にかかった経験がない
・ワクチンを2回受けていない

というのでしたら、抗体検査を受け、その結果によっては予防接種を受けておくのがおすすめです。
 
 

自分は麻疹にかかったかな?と、はっきり覚えていない方

平成2年4月2日以降に生まれたかた】は、定期接種で2回の麻疹含有ワクチンを受けることになっています。

が、事情で受けそびれたかたもあるようです。

また、それ以前に生まれたかたは、1回のワクチン接種のみのばあいがほとんど。

「自分は麻疹(はしか)にかかったことがある」覚えのあるかたは、免疫ができているので大丈夫ですが、

かかったおぼえがないかた、かかったかどうかわからないかたは、
免疫が十分でないため、麻疹(はしか)にかかる可能性があります。

ご自分の免疫が十分かどうか不安なばあい、
海外へ渡航するときはもちろん、

日本国内でも、海外からの持ちこみという麻疹の流行するリスクはあるので、
いちど、医療機関に相談されることをおすすめします。

※1回の接種では抗体が十分に作られないケースは、5%弱ほどとされています。

 
 

お子さんは

1歳になったころ1回、
小学校入学前の1年間にもう1回の摂取がひつようです。

自治体からの連絡がないときは、問い合わせましょう。
 
 

生後6ヶ月未満の赤ちゃんは

*乳幼児の麻疹(はしか)予防接種は生後6ヶ月からです。

まだ生後6ヶ月未満のお子様はかかりつけ医に相談し、なるべく人の多い所を避けるようにしましょう。
 
 

麻疹での高熱での睾丸炎・無精子症リスクは?

麻疹(はしか)で高熱が出ても、生殖機能に異常は、まずでないようです。

ただし耳下腺炎(おたふく風邪)での生殖機能に異常については
思春期以降では、男性で約20~30%に睾丸炎 、

女性では約7%に卵巣炎を合併の報告があります。   by国立感染症研究所

 
 

万一無精子症だったら|MD-TESE(顕微鏡下精巣内精子回収術)

麻疹では、
まずならない無精子症ですが、

なんらかの原因で無精子症だった場合、

MD-TESE(顕微鏡下精巣内精子回収術)
で、
精巣などから1匹(っていうようです!)でも精子が見つかれば、

ICSI(顕微授精)と組み合わせることにより、妊娠できる可能性はあるそうです。

専門の医療機関(泌尿器科の男性不妊診療関連)にご相談ください。

 
 

「麻疹(はしか)」の抗体検査とワクチン費用

麻疹の抗体検査は、血液検査でおこないます。

なので、採血をしてくれる診療科であれば、どこでもよいのですが、
内科もしくは小児科が一般的です。

「麻疹(はしか)」の抗体検査は、麻疹が発症しているかどうかの検査ではなく、麻疹に対する免疫を持っているかいないかを調べるものです。

検査の結果、免疫があってもその効力が弱まっていれば、発症してしまうこともあります。
 

麻疹(はしか) 抗体検査の費用と結果までの期間

「麻疹(はしか)」の抗体検査にかかる費用は保険が効きません。

2500円~7000円と、自治体や病院によって差があります。

また、麻疹と風疹両方調べるばあいは、ほぼ倍額となります。

ご自分の住んでいる自治体に問い合わせてみましょう。

検査依頼時は採血だけなので、すぐに終わりますが、検査結果が出るまでには2週間くらいかかります。

補足:抗体検査をせずに、ワクチン接種も可能です。

 

MR(2種セット)とはしか(麻疹) ワクチンの費用と期間

風疹・麻疹セットのワクチン(MR)の費用は、

一回1万~1万5千円程(自治体・病院による)ですが、

2回接種が必要なので、およそ2~3万円かかることになります。

麻疹のみだと、この半額(5000円~7500円)がめやすになります。

ワクチンは、1回目と2回目は、3週間?~6週間空ける必要があります。
 
 

麻疹・風疹、水痘、耳下腺炎の生ワクチン同時接種って大人はできない?

めんどうだから一回で済ませたいというかたもあると思います。

子どもだけでなく、大人(成人)でもできます。

しかし、病院によっては同時接種に馴れていないため「大人は同時接種できない」という場合もあるようです。

小児科医や感染症専門医の間では生ワクチンの同時接種は常識になっていますが、一般の内科の医師は同時接種に馴れていません。

そのばあいは、ほかの病院に問い合わせてみてください。
 
 

麻疹(はしか)が拡散|2016年夏の関西空港 

2016年夏、海外で麻疹に感染した患者が、関空経由で西宮市に帰宅。
感染に気づかず、ジャスティンビーバーのコンサートにでかけ、 

その結果、麻疹が拡散されました。

「はしか(麻疹)の予防法」で述べたとおり、
麻疹(はしか)は感染力のとても強いウイルスです。

空気感染、飛沫感染、接触感染、どれでも感染し、手洗いやマスクで防ぐのは難しいので、
本人が感染していることを知らないと、多くの人に感染をひろげてしまいます。

 
 

「麻疹ワクチン2回」励行が日本での麻疹(はしか)の激減理由です

「麻疹ワクチン2回」が励行された2009年以降、

日本での麻疹(はしか)は、最近、めったに発生しない感染症になりました。

国立感染症のホームページによれば、
2001年、日本国内の麻疹患者数が28.6万人と推計される大流行が起こり、

その反省から「麻疹ゼロ作戦」と呼ばれるワクチン接種率向上を目指すキャンペーンが広がったのです。

「麻疹(はしか)ワクチンの接種は、
1歳になったら1回、
小学校入学前の1年間にもう1回」

という国を挙げた接種率向上キャンペーンが長年にわたって行われた結果、

近年に、国内での麻疹の患者を大幅に減らすことに成功しました。

補足:しかし、それ以前にワクチン接種の年齢を越えた方は、免疫を持っていない可能性が高いということでもあります。
 
 
日本国内でのはしか(麻疹)患者数の変化

2008年   11015人
2009年    741人
2010年    457人
2011年    434人
2012年    293人
2013年    232人
 
 

しかし、2016年夏の関西空港での感染例で明らかなように、
諸外国では、発生が報告されている感染症です。

いつ、海外から持ち込まれるかわかりません。

ご自分が、
・麻疹(はしか)ワクチンを2回受けたか
・あるいは麻疹になった覚えがあるか

の記憶がはっきりせず、
かつ、「麻疹ワクチン2回」が励行された2009年以前に、すでに小学生高学年だったかた
は、
抗体検査を受けるか、抗体検査がめんどうなら、直接ワクチン接種をしておくのがおすすめです。

 
 
 
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