中絶後の胎児剖検で検出
2016年3月3日の海外ジャーナルによれば、
ブラジル在住の女性が、妊娠中に発疹・発熱性疾患を発症。
妊娠29週時の超音波検査で、胎児の脳および胎盤に石灰化・小頭症になっていることがわかりました。
妊婦の希望で中絶が行われた後、胎児剖検(解剖し調べること)したところ、水頭症、皮質などへの多巣性異栄養性石灰化を伴う小脳髄などが確認され、脳組織からジカウイルスが検出されました。
by海外ジャーナル 文献:Mlakar J,et al.Zika Virus Associated with Microcephaly.N Engl J Med. 2016 Feb 10. [Epub ahead of print]
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ジカウイルス感染妊婦の約3割に胎児異常
中南米などで流行しているジカウイルス感染症(ジカ熱)で、感染妊婦の約3割に胎児の異常が見られました。
ブラジルとアメリカの研究チームが、3月4日、研究結果として発表。
流行がひろがるブラジルでは頭が小さい「小頭症」の子供が多く生まれており、ジカ熱との関連が疑われていますが、
「ジカウイルスと妊婦の胎児異常(小頭症出産など)との関連性」が、「約3割に胎児の異常が見られた」という結果により、いよいよつよく疑われることになりました。
参照:MedicalTribune
ジカウイルスとギラン・バレー症候群
ギラン・バレー症候群や新生児の小頭症とジカウイルスとの関係は解明されていませんが、関連性が示唆されています。
自己免疫疾患*で、筋肉を動かす運動神経が傷つき、両手両足に力が入らなくなる病気。日本では、年間2000人程度と、ごくまれな病気。
故大原麗子さんが発症したことがニュースになりました。
手足のマヒの程度は発病してから1-2週以内にもっともひどくなり、重症の場合には呼吸もできなくなります。
手足のマヒは遅くとも1カ月以内にピークに達し、数カ月以内に半数くらいの患者さんは徐々に回復します。発病してから1年後の時点では、6割の患者さんがほぼ完全に治っています。障害が残る方が3割、急性期やその後の経過中に亡くなる方もまれにあります。
*自己免疫疾患とは
異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまうことで症状を起こす、免疫寛容の破綻による疾患の総称。
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