冠動脈疾患での死亡は『油』のえらびかたでふせげる
冠動脈疾患をふせぐには、油脂を選ぶとき、
「PUFAを多めに、TFAは取りすぎず、TFAはできるだけ減らす」
のがいいらしい、とはこれまでもいわれてきました。
今回の研究で、統計的にもそれが裏付けられたようです。
PUFA、SFA、TFAって?
○PUFA(ω-6多価不飽和脂肪酸)
PUFA(ω-6多価不飽和脂肪酸)は,サフラワー油やヒマワリ油,コーン油,ごま油などの植物油,ナッツ類,脂肪の多い魚類などに豊富にふくまれます。
今回の研究で、この油が冠動脈疾患を防ぐ効果のうらづけが増えました。
○SFA(飽和脂肪酸)
SFA(飽和脂肪酸)は,肉類やチーズなどの乳脂肪を含む製品,パーム油,ココナツ油などに多くふくまれています。
たくさんとりすぎても少なすぎてもリスクがあるようです。
・飽和脂肪酸を食べる量が多いグループで心筋梗塞のリスクが上昇するが、反面、飽和脂肪酸を食べる量が少ないグループで脳卒中のリスクが上昇する
・飽和脂肪酸の多い食事はインスリン抵抗性を生じさせ、糖尿病の罹患が増加する可能性が示唆されている。また、日本人において飽和脂肪酸摂取量が少ない人では脳出血罹患の増加が認められる
○TFA(トランス脂肪酸)
TFA(トランス脂肪酸)は,主に酸化しにくいSFAの製造過程で生じる副産物で,パンや菓子類,揚げ物などの加工食品の原料として使用される他,一部の国では料理用油としても流通しています。マーガリン、ファットスプレッド、ショートニングに多く含まれますが、バター、植物油などにも少量ふくまれています。
取りすぎると冠動脈疾患になる確率が高まります
検討・研究でわかったのは
今回、米国タフツ大学フリードマン学校Mozaffarian氏らの、検討・研究でわかったのは、以下2点です。
1、油 を変えれば世界の冠動脈疾患死100万件が防げる
2、SFA(飽和脂肪酸)をとる量を減らそうとするより
PUFA(ω-6多価不飽和脂肪酸)をとる量を増やすことのほうが効果がある
冠動脈疾患死への効果:全世界の地域,性,年齢,年代別に検討
・PUFA(ω-6多価不飽和脂肪酸)
・SFA(飽和脂肪酸)
・TFA(トランス脂肪酸)
の摂取が、冠動脈疾患死に及ぼす影響を,全世界の地域,性,年齢,年代別に検討したもの。
冠動脈疾患での死亡は、
『油』のえらびかたしだいで多くがふせげるとわかったわけです。
この結論から、
「PUFAを多めに、TFAは取りすぎず、TFAはできるだけ減らす」
のがいいということの裏付けがふえました。
でも、PUFAも取りすぎると問題の可能性があるという報告もあるようです。
クスリだって「取りすぎれば毒」、ほどほどにとるのがいいのかもしれません。
冠動脈疾患ってどんな病気?
冠動脈疾患は、心筋の酸素不足で胸痛発作がおきる病気です。ときに死に直結するこわい病気です。
○冠動脈疾患なぜなる?
冠動脈疾患は、 動脈硬化症が原因です。
血液のだいじなはたらきのひとつは、全身に酸素を運ぶことですが、
動脈硬化症になると血管の内側がせまくなるので、
心筋へ流れる血液の量が減ったり、ひどくなると流れなくなったりして、
心筋に必要な酸素量と動脈血からの酸素供給量のバランスがくずれて虚血状態となり、心筋は酸素不足になり胸痛発作がおきます。
動脈硬化症になるのは、
「かたよった食生活」や「強いストレス」などが主な原因といわれています。
参照 Medical Tribune
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