ひざ軟骨再生治療(細胞シート移植)が、あらたに先進医療にくわえられました。
東海大付属病院申請の軟骨再生治療 先進医療に
2019年1月10日、厚生労働省の先進医療会議は、
変形性ひざ関節症の患者自身から軟骨組織を採取して細胞シートを作製し、
損傷部に移植して軟骨を再生する治療を
先進医療とすることを承認しました。
承認されたのは、
神奈川県の東海大付属病院が申請していた「自己細胞シートによる軟骨再生治療」です。
軟骨再生治療の手順
「自己細胞シートによる軟骨再生治療」は、
患者本人のひざ関節から医師が軟骨組織を採取し、
採取した「軟骨組織」によって、
再生医療製品を製造する企業・㈱セルシードが軟骨細胞シートを作製。
その後、
医師の手で、損傷部の不良組織を切除し、シートを移植します。
今回の東海大付属病院が申請の治療法の対象者は、
骨を切って変形を矯正する手術治療を必要とする20~79歳の患者さんです。
9年間で20例を実施し、結果を検証する予定です。
*ご自分が対象者としての治療について相談したい方は、
このページ下方「関連医療機関」の
「東海大学医学部付属病院 軟骨再生医療リンク先」をごらんください。
変形性ひざ関節症って、どんな病気?
変形性ひざ関節症は、
加齢や肥満した体重などで、ひざ関節の軟骨表面がすり減ってしまい、
痛みを感じたり曲げ伸ばしが難しくなったりする疾患(慢性的な軽度の病気)です。
軟骨が自己修復される可能性は低く、
現在の治療としては、
「ヒアルロン酸を注射」したり、
重度の場合は「手術で人工関節に置き換える」などがおこなわれています。
しかし、いずれも根本的な治療ではありません。
いっぽう、今回の「自己細胞シートでの軟骨再生治療」は、自己修復に近い効果が期待できるということです。
関連医療機関
*ひざ軟骨再生治療(細胞シート移植)についての詳細は、
このページの下方、「お問い合わせについて」の「東海大学医学部付属病院 軟骨再生医療リンク先」をごらんください。
ひざ軟骨再生治療(細胞シート移植)費用
先進医療にかかる費用は全額自己負担なので、
いっぱんに高額な支払いを覚悟しなければなりません。
ただ、東海大学医学部付属病院・軟骨再生医療サイトに、
「先進医療として自己負担金はありますが、
保険診療と併用で実施可能となる見込み」
とあります。
なお、先進医療保険に加入されているばあいは、
実質保険診療分のみの負担ですむこともあるようです。
また、適応軟骨損傷部の大きさについて、
「臨床研究での実施時より、適応となる軟骨損傷部の大きさも拡大される予定」
としています。
検証を終え、自己負担のある先進医療から、だれでも健康保険で治療できる日が早くきてほしいものです。
お問い合わせについて
軟骨再生医療についてのお問い合わせは、
をごらんください。
*上記リンク先サイトの下のほうに記載されています。
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