癌ゲノム医療: スタッフ一丸、新たな扉開く岡山大学病院 

岡山大学病院は、ロボット手術やIVR治療にも、いちはやく対応 ガン
岡山大学病院では低侵襲治療センターのスタッフを中心に、高度な技術を要する内視鏡外科手術やロボット手術の安全な普及にとりくんでいます。
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岡山大学病院(岡山市北区)は、多様なスペシャリストが力をあわせ、新しい癌治療「がんゲノム医療」を実施している医療機関だ。

岡山大学病院の医師をめざし多く学んでいる岡山大学医学部のサイトには、「あなたのそばに最新医療」の文字が大きく掲げられている。「つねに〈最新医療を学び提供をめざす〉大学である」という強い志からだ。

ちなみに、
岡山大学病院の基本理念は、「高度な医療をやさしく患者様に提供し、かつ優れた医療人を育成する」ことだという。

岡山大学病院

岡山大学病院(岡山市北区)

岡山大学病院|中国四国地域唯一の「がんゲノム医療中核拠点病院」

岡山大学病院(岡山市北区)は、「がんゲノム医療中核拠点病院」です。

臨床試験や治験を担当する「がんゲノム医療中核拠点病院」は、全国に12カ所の病院が指定されており、岡山大学病院はそのひとつで、中国四国地域では岡山大学病院のみです。

岡大病院(岡山大学病院)では、多様なスペシャリストが互いに力をあわせ、新しい癌治療である「がんゲノム医療」を実施しています。

 

 

『がんゲノム医療』って…

 

ゲノムは、個人が持つ遺伝子をはじめとした遺伝情報の全体のことで体をつくるための、いわば設計図のようなもので、一人ひとりちがいます。

 

『がんゲノム医療』は、患者から採取したがん細胞の遺伝子を最新の解析装置で分析することで、一人ひとりの患者に適した効果的な治療法をさぐるほか、全国のデータを蓄積して新しい薬の開発にもつなげようというものです。

 

参照引用:国立がん研究センター がん情報サービス

 

がんゲノム医療中核拠点病院等 一覧表 2012年4月版

がんゲノム医療を受けられる施設は、厚生労働省によって指定されています。

そのうち、
臨床試験や治験を担当する「がんゲノム医療中核拠点病院」は、上述のとおり岡山大学病院を含め全国に12カ所の病院が指定されています。

この12か所の「がんゲノム医療中核拠点病院」は、

・がん治療にあたる「がんゲノム医療連携病院」180カ所
・中核拠点病院と連携病院の間に位置づけられつつ、かつ、単独で治療方針の決定ができる「がんゲノム医療拠点病院」33カ所

などと医療連携し、

がんに苦しむ患者の寛解快癒と、未発症のひとびとの発症を未然に防ぐという共通目的の達成をめざしています。

2021年4月現在、
・がんゲノム医療中核拠点病院  12医療機関
・がんゲノム医療拠点病院   33医療機関
・がんゲノム医療連携病院   180医療機関
となっています。

●リンク
がんゲノム医療提供体制における「がんゲノム医療中核拠点病院」「がんゲノム医療拠点病院」「がんゲノム医療連携病院」等 一覧表 2012年(令和3年)4月~

遠西大輔臨床応用部長 岡山大学病院ゲノム医療総合推進センター

冨田秀太研究開発部長 岡山大学病院ゲノム医療総合推進センター

ロボット手術、IVR治療、ZerobotR(ジーロボット)開発も|岡山大学病院|

岡山大学病院はまた、最新医療へのとりくみとして、ロボット手術やIVR治療にも、いちはやく対応してきました。

岡山大学病院は、ロボット手術やIVR治療にも、いちはやく対応

岡山大学病院では低侵襲治療センターのスタッフを中心に、高度な技術を要する内視鏡外科手術やロボット手術の安全な普及にとりくんでいます。

ロボット手術 実績積み、適用拡大

岡山大学病院では、2010年に岡山県内で最初に手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入。
2017年からは2台での運用を開始し、全国の国立大学病院の中でもトップクラスの手術件数を積み上げてきました。

そして、現在は
縦隔腫瘍、肺がん、食道がん、胃がん、腎臓がん、膀胱がん、前立腺がん、子宮体がんのほか、
腎移植手術もおこない、
2019年度は計293件のロボット手術を実施しました。

岡山大学病院における〈食道がんの年間50例〉は、症例数全国第1位となっています。

また、2020年4月から、ロボット支援下での腎盂形成術と仙骨膣固定術が保険適用となりましたが、岡山大学病院でもすでに導入を開始しています。
(※施行部位は2020年4月現在の実績)

岡大のIVR治療|こころとからだに優しい最先端治療提供

 

 

●IVR治療とは

 

Interventional Radiology=インターベンショナルラジオロジー」、日本語では「画像下治療」と訳します。

 

IVR治療では、X線(レントゲン)やCT、超音波などの画像診断装置で体の中を透かして見ながら、カテーテルや針などの、ごく細い医療器具を標的となる病気部分まで入れて治療をおこないます。なのでIVRは、外科手術のようにおなかや胸を切らずに、体の奥にある臓器や血管の治療ができるのです。

そのため、患者さんの体への負担が圧倒的に少ないという特長を持っています。

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また、医療器具を入れる穴も数ミリ程度と小さく、器具を抜いた後は縫う必要もないので(絆創膏を貼ります)、処置後の傷もほとんど残りません。

参考・引用:日本IVR学会

 

 

国内トップクラスの年間4000件を超えるIVR治療を行っている「岡山大学病院IVRセンター」は、こころとからだに優しい最先端治療の一大拠点なのです。

IVRセンターは、がん・総合、脳神経、循環器、小児循環器、麻酔の5つの部門からなり、それぞれ優秀な専門医を配置しています。

 

岡山大学病院|ZerobotR(ジーロボット)の製品化をめざす

岡山大学病院では、2018年、医工連携の取り組みとして医療ロボット「ZerobotR(ジーロボット)」を開発しました。

ジーロボットは、医師がCT画像を見ながらアームを動かして先端部の針を患部に刺すための装置で、その後、患部を焼いたり凍らせたりしてがんの治療もできます。

患者さんの負担が少ないのはもちろん、CTから離れた場所で施術するので、
医師にとっても手術中の被ばくを避けられるメリットがあります。

 

今後は医師主導治験を実施し、〈日本発・世界初〉の技術として製品化を目指し、人の手ではできないような高精度な手技や遠隔医療に向けてこれからも改良を重ね、

IVR診療の一大拠点としての岡山大学病院は、最先端低侵襲治療のさらなる発展を目指します。

 

岡山大学病院|新パートナーにおおきく開いた門戸・体制

 

岡山大学病院では、人材育成と研究開発をおしすすめ、つねに新パートナーをひろく歓迎。
新たなパートナーが訪れやすいように、常におおきく開いた門戸・体制を維持しています。

・スタートアップ・ベンチャーなどの個人のパートナー
・非医療産業の産業界(民間企業)、学校(教育・研究機関)、官公庁(国・地方公共団体)

などが、スムーズに病院にコンタクトできるよう柔軟な体制をそなえています。

岡山大学病院は、これからも患者によりそいつつ、
新技術・考え方を果敢にとりいれて新たに価値を生み出す「ヘルスイノベーション」を力強く推進していきます。

 

その他、岡山大学病院の2020、2021年の詳細はこちらでごらんになれます。

 

まとめ

岡山大学では、患者のゲノム情報に基づいた癌医療である「がんゲノム医療」を推進。
岡山大学病院(岡山市北区)は、中国四国地域で唯一の「がんゲノム医療中核拠点病院」として、34の医療施設とがんゲノム医療ネットワークを構築し、治療や研究開発、人材育成などを精力的に実施している。
また、IVR診療の一大拠点として、最先端低侵襲治療のさらなる発展も目指し、つねに患者のために最新の技術をとりいれるための努力を惜しまない医療機関である。

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